★2020年7月12日追記:資料など最新バージョンに差し替えました。
岡山あたりを旅行される方向け。
桃の品種から生産量、東日本の桃が赤くて、西日本の桃が白いとか、そんな話もついでに紹介します。(・ω・)
岡山発祥で、高級桃として知られる清水白桃のシーズンでございます。
特に岡山産は名高いです。
香りがよく、冷蔵庫に入れたら全部桃になるくらい強烈です。
そして果肉をかみしめると、緻密かつ滑らかで、
上品な甘味と果汁が口の中いっぱいに広がります。( ´ ▽ ` )
しかし、
清水白桃は現地で買っても1個1000円くらいします。(;´Д`A
箱入り10~11個で諭吉1枚から1枚半。( ;´Д`)
東京の専門店なら2倍以上はするでしょうか。
そんなお金は出せないけど、食べてみたい!
タイミングが良ければ清水白桃が安く食べられる方法があります。清水白桃のシーズンが終わっても、白麗やおかやま夢白桃などおいしい品種があります。
岡山は日本一の桃産地?
その前に、まずは桃の産地の紹介から。
岡山は、
桃太郎とか、桃太郎ランドとか、とかく桃のイメージが強いですが、
実際のところ、
(令和2年1月23日公表 農林水産省:農林水産統計 令和元年産もも、すももの結果樹面積、収穫量及び出荷量より)
山梨、福島が1、2フィニッシュで 、
岡山は和歌山に続く6位です。
とはいえ、清水白桃をはじめ、品質の高さには定評があります。岡山市の一宮地区、倉敷市の玉島地区、赤磐市、総社市あたりが産地として知られています。
また桃は時期によっていろいろな種類があります。
ただ新品種が出たからといって=すぐれている、以前からあった品種よりおいしいには直結しません。他の農産物もそうなのですが、味や風味を考慮している面がある一方、生産者の事情を汲んでもいます。病気や高温に強いとか、今栽培している品種より早く収穫できる、などなど。
品種と出回る時期については以下、ご覧ください。
代表例として岡山と山梨のサイトを置いておきます。
ちなみに清水白桃は7月下旬からお盆くらいまでです。
【岡山】
http://home.oy.zennoh.or.jp/tokusan/fruits/momo/index.html
【山梨】
冒険したくないなら糖度測定済みの「食べりょう」を
えっ?
はよ本題入れって?
では(;´Д`A
食べりょう、とは「食べる用」のことらしく、岡山では自宅用を指します。
見た目を気にしなくてもいい、きずものなどのB級品のことです。
直売所の片隅で、当たって変色していたり、
形の悪いものがバラ売りされていたりするので、すぐわかるといえばわかります。
ぱっと見てわからなかったら、
店の人に「贈答用じゃなくて食べりょうのがほしい」と尋ねたら、
そういう桃を出してもらえるかと。
清水白桃で安いのなら、1玉数百円くらいで買えます。
これでも、そこそこおいしいのです。(・ω・)
ただ、
これらは糖度を測っていないことが多く(見た目の問題などで糖度センサー行く前にはねられている)、たまに大ハズレを引くことがあります。
その時は運が悪かったと思ってください(´Д` )
一方、光センサーで糖度を測って基準に達していると判断された後、
何らかの傷みが発生して、食べりょうになっている桃が直売所に並んでいることもあります。清水白桃の場合、こちらは1玉500円以上はした記憶が。高くなりますが甘味は保証されているので、ハズレの可能性は低くなります。
岡山の場合、糖度の高い順に、ロイヤル、キング、エースとなり、
ロイヤルだと糖度は12~13度あるそうです。
完熟桃はなぜ県外にあまり出回らないか?
完熟桃は、やわらかい桃が好きな方にはおすすめ。
手でペローンと皮が剥けるので包丁要らず、
そのままかぶりつけば、本当にとろけそうな舌触りです。( ´ ▽ ` )
こんなにおいしいのになぜ出回らないのか。
それは、
白桃はスペランカー並に商品価値が下がりやすいからです。( ;´Д`)
直売所に行ったら、桃には触らないで下さいと書いているかと思います。
ちょっと押しただけで、
このように茶色く変色します。
人間で言うなら打ち身を想像してください。
柱に軽く当たっただけで青アザができるようなもんです。
特に清水白桃のような白い柔肌は目立ってしまいますので、一発アウト( ;´Д`)。
そして、熟すに従って桃は柔らかくなります。
自宅に届いたはいいが、打ち身だらけの桃になっていたり……。( ;´Д`)
そういうわけで、完熟の桃はなかなか出荷ができないのです。
直売所で「完熟した桃はないですか?」ときいてみてください。
あれば迷わず買って、自分で持って帰るか、
上記のリスクがわかった上なら、送ってもらえるかもしれません。
東日本の桃が赤くて、西日本の桃が白いのはなぜ?
あと同じ品種でも、東日本の桃が赤くて西日本の桃が白いことが多いですが、
これは栽培方法が違うからです。
岡山や和歌山の白桃の場合、
袋かけをして収穫前まで、ずっと直射日光を遮断します。
一方、山梨など東日本の桃は、
収穫前にお日様をたくさん浴びさせているので、赤くなります。
食べた印象だと、
赤くなった桃は香りが穏やかだが糖度が高く、
白い桃は赤い桃ほど糖度は高くないが、香りが高い。
硬さは、完熟までひっぱったら、
どちらもそれなりに柔らかくなりそうな気がするんですが、
やはり赤い桃の方が歯ごたえがあります。
ネットで調べると、
赤い桃は光合成によって糖度が高まるものの、
果肉の温度も上がり、桃が自分の身体を守ろうと、
水分を運ぶための繊維を発達させてかたくなるそうです。
桃は皮剥いたらさっさと食うがよし
基本は常温保存で、冷水を注いだボウルかバケツに放り込んで冷やすか、面倒なら食べる数時間前に冷蔵庫に入れてもいいです。
皮を剥いたら一気にむしゃぶりつく。
みんなで分けるなら、切ったらさっさと食べる。
なぜなら、桃は変色が早いからです。
放っておくと1時間もしないうちに茶褐色になり見た目がよろしくありません。
それから、打ち身をした桃はすぐに食べるが吉。
経験上、熟すのが早まるというか、
気が付いたら全体が打ち身みたいになって、どろどろになっています。
こうなると過熟というか、
やわらかいを通り越してできそこないのジャムみたいになるので、
おいしくなくなります。
あと果肉の硬い、軟らかい、でお好みが分かれるかと思います。
岡山の桃基準ですが、
果肉やわらかめがお好きな方は、白鳳、清水白桃、本白桃
果肉かためがお好きな方は、白麗、瀬戸内白桃、おかやま夢白桃、
あたりがおすすめです。
最後に。
岡山県内直売所はこちらから探せます。ご参考まで。
http://www.okayama-chisan-chisho.jp/
おしまい。