日本海の松葉ガニ(ズワイガニ)解禁が11月6日に迫っています。
ちょうど過去に撮りためた画像がそれなりにあるので、
解禁日までカニ情報をお送りします。
(・ω・)
ズワイガニとベニズワイガニの漁期
松葉ガニはズワイガニの雄のこと。これが福井に行くと越前ガニ、石川に行くと加能ガ二になります。超高級ブランドで有名な京都の間人(たいざ)ガ二もズワイガニの雄です。間人は日帰りで帰って来られる場所に漁場があるため、他と比べて鮮度が違うそうです。これらはいずれも11月6日が漁の解禁で、3月20日まで続きます。なお新潟県より北の海域はもう少し早く、10月1日解禁で翌年の5月31日まで。
あとズワイガニというと日本海側や北海道周辺のイメージが強いですが、福島沖など太平洋でも漁獲されます。12月下旬から3月末までが漁期です。
ベニズワイガニは9月1日~翌年6月30日でズワイガニより長いです。
(´Д` )
ズワイガニとベニズワイガニの何が違うのか?
日本海を例にすると、
すんでいる海域は、そんなには変わりません。
生息している深さが違います。
松葉ガニは200~400メートル、
ベニズワイガニは500~2500メートルです。
それから、お値段が違います。(´Д` )
松葉ガニの方がベニズワイガニにより漁獲される量が少ないので。
ロシア産や北海道産はそうでもないですが、
ブランド化されている上記の本州日本海側松葉ガニはお高いです。その分、味もよいですが。
例えば同じ山陰産で、ほぼ同じ大きさの松葉ガニとベニズワイガニで例を挙げると、
何倍もの違いがあります。ブランドやクラスの高さによっては10倍近く開くことも。例えば、ベニズワイガニで5000円出せば1キロクラスの大物が買えます。しかし、松葉ガニで同じ大きさのものを買おうと思ったら5~6倍は払わないと厳しいです。( ;´Д`)
ズワイガニとベニズワイガニの見分け方
これはずいぶん前に食ったズワイガニ(松葉ガニ)とベニズワイガニ。
いずれも茹で済み。茹でる前であれば、ズワイガニは茶褐色、紅ズワイガニは朱色をしているので一発で分かりますが、茹でてしまうと色がほぼ同じに。
さて、どっちがどっちでしょう?
(・ω・)
正解は、
左がベニズワイガニ、右がズワイガニ。
ベニズワイガニがツンデレ風、
ズワイガニが おっとり風、の目つきをしています。
そこで見分けられ……たらいいですがもっと簡単な方法があります。(・ω・)
ひっくり返して見てください。
腹や腹側の脚までオレンジ色に染まっていればベニズワイガニ、
そこが白ければズワイガニです。後は甲羅で見分ける方法があります。
ですが、昔撮影した画像がどこかにいってしまったので、
一番わかりやすい島根県様のサイトをどうぞ。 (;´Д`A
甲羅の側面ラインが違うので、そこでどちらかを判断できます。
島根県:ベニズワイガニ(トップ / しごと・産業 / 水産業 / 水産振興 / 島根の水産業(海)と魚 / 島根の魚 / 2 魚介類・海藻類)
ズワイガニとベニズワイガニの味の違い
さて、身の食べ比べです。
左がベニズワイガニ、右がズワイガニ(松葉ガニ)。
画像はいずれも山陰産なので、ズワイガニは以降松葉ガニと記載します。
(´Д` )
お高いから松葉ガニの方がおいしいんでしょう?と言いたいところですが、
身に関して言えば、おっちゃんは好みの問題だと思います。
松葉ガニは、カニの風味が濃厚、身はむっちり。すごく濃いだし巻き卵様というか、カスタード様というか、怒濤のうまみ。悶絶うまいんですが、あまりたくさんは食べられないかも。おっちゃんがトシなだけかもしれませんが。(´Д` )
一方ベニズワイガニは、相対的にあっさりして、水気があり。良く言えばたおやかな感じ。甘み&旨みともに優しいです。パンチは無いですがこちらの方が量は食べられます。(´Д` )
日本酒(冷酒・吟醸系)でたとえるなら、
松葉ガニは而今、花陽浴、村祐あたり。
ベニズワイガニは、香露、醴泉、初亀あたり。
えっ?じゃあ高い金払って松葉ガニ食べる必要ないんじゃないの?
いえ。(・ω・)
ズワイガニ の真骨頂はミソ(中腸腺)にあると思います。
こちら甲羅の中身でございます。
ちょっと、これはわかりにくいですが、
下の方がベニズワイガニでミソが灰色がかっており、
上の方が松葉ガニで緑~黄色みがかっています。
松葉ガニの場合、そのミソには何ともいえないコクとうまみがあり、ベニズワイガニのそれは及びません。
経験上、松葉ガニのミソは、
黄色に近ければ近いほど風味が良いように感じます。
当たりのミソを引くと、甲羅をいつまでもペロペロしたくなるくらいです。
こいつは身と違って、何故かいくらでも食べられてしまうという(´Д` )
ミソはそのまま食べるもよし、身を浸して食うもよし、
減ってきたら酒を注いでカニ酒にするもよし。
人間で良かったと思います。
( ̄▽ ̄)
つづく。
次回は、ズワイガニの雌(セコガニ、香箱ガニ)のお話。
カニシリーズ